ECOだより





ひじきに含まれるヒ素について

自然界の土壌や地下水などに存在するヒ素(元素記号As)。
古くはヒ素中毒事件により有毒性が認識されました。
ヒ素は「有機ヒ素」と「無機ヒ素」の2つに分類され、
無機ヒ素は毒性や発ガン性が指摘されており、
ひじきに含まれる総ヒ素のうち約70%が無機ヒ素となります。
但し、無機ヒ素が約70%を占めるのは乾燥状態のひじきということです。
ひじきに毒性があるなんて考えたこともなく今まで食べていました
給食だってみんなが大好きなひじきハンバーグ!

ひじきのヒ素毒性に関する情報は過去に遡りますが、カナダ食品検査庁(CFIA)のひじき中の無機ヒ素の含有率に関する報告を受けて2004年7月に英国食品規格庁(FSA)が海草類のヒ素含有量を測定(下記表)し摂取を控える旨の勧告として公表されたものです。
海草類のヒ素濃度(mg/kg)(n)は検体数
乾燥
総ヒ素
乾燥
無機ヒ素
水戻し
総ヒ素
水戻し
無機ヒ素
戻し水
総ヒ素
戻し水
無機ヒ素
ひじき平均値(n9) 110mg/kg 77mg/kg 16mg/kg
(湿重量)
11mg/kg
(湿重量)
5mg/kg 3mg/kg
あらめ平均値(n3) 30mg/kg 0.3mg未満
/kg
3mg/kg
(湿重量)
0.3mg/kg
(湿重量)
1mg/kg 0.01mg未満
/kg
わかめ平均値(n9) 35mg/kg 0.3mg未満
/kg
4mg/kg
(湿重量)
0.3mg/kg
(湿重量)
0.4mg/kg 0.01mg/kg
こんぶ平均値(n3) 50mg/kg 0.3mg未満
/kg
3mg/kg
(湿重量)
0.3mg/kg
(湿重量)
0.3mg/kg 0.01mg未満
/kg
のり平均値(n7) 24mg/kg 0.3mg未満
/kg
水戻しナシ 水戻しナシ 水戻しナシ 水戻しナシ
日本の食慣習においてひじきは副菜の一つとしてよく食されている食材ですね、しかしヒ素が・・・
実は、ひじき中の無機ヒ素は水戻しや茹でることで減らすことが可能です。水戻し30分で約50%除去、お湯で5分戻す(茹で戻し)で約80%除去、茹でこぼしで約90%除去できることが分かっています。 
※茹でこぼしとは、30分水で戻した後に沸騰したお湯で5分間茹でて、そのお湯を捨てること。





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