ECOだより




見えないゴミ「マイクロプラスチック」の脅威
マイクロプラスチックやマイクロビーズが魚の体内から発見される!!


さらに小さいマイクロビーズ/もともと小さいサイズで製造された粒状のもの
マイクロプラスチック/色とりどりの小さな破片が汚染を進める5o以下の微細なプラスチックのゴミ「マイクロプラスチック」


2016年8月、東京湾で食用魚のカタクチイワシを捕獲し消化管の中を調べた結果(東京農工大調べ)64匹のうち49匹から計150個のマイクロプラスチック(0.1〜1o)が見つかりました。
約90%はポリエチレンやポリプロピレンの破片で(肉眼で見えるのは1oまで)残り10%はマイクロビーズ(0.1〜0.5o前後)でエサのプランクトンと一緒に体内に取り込まれたとみられます。海外でもカキやバイ貝からもマイクロプラスチックが見つかっており、2014年ドイツではビールからマイクロビーズが発見されるなど・・・世界の海の脅威として先進7カ国(G7)環境相会合の共同文書に、プラスチックなど海のゴミ対策の強化が盛り込まれました。



海のプラスチックのゴミの量は、2050年までには魚の量を上回る計算(重量ベース)
世界の海にはポリ袋や漁具、容器などのプラスチックのゴミが流れ込み太陽の熱や紫外線、波の力により劣化し5o以下に砕かれ、最終的に“マイクロプラスチック”となって世界中の海で大量に漂っています。

漂着ゴミ(人工物+自然物)の個数
個数凡例

茨城県神栖市地域については、2011年度(東日本大震災及び台風の影響)の個数が全体の半分を占めた。


「世界のプラスチックの生産量は1964年〜2014年の50年で20倍以上に急増(1,500万→3億1,100万t)。
今後20年間でさらに倍増する見込みです。毎年少なくとも800万t分のプラスチックがゴミとして海に流出しています。


現状のペースでプラスチックの廃棄が増加すると、2050年までには、海洋のプラスチックごみは魚の量(重量ベース)よりも多くなると報告されています。プラスチックごみによる海洋汚染は、まさに危機的な状況といえます。

上記の日本近海での海洋ゴミの漂着調査によると過去5年間(平成22〜26年)の統計で、ゴミの個数が最も多かったのは山口県下関市で、50mの海岸線に約47,000個漂着しています。種類別に見ると、7箇所全てでプラスチック類が最も多く、ゴミ全体の約8〜9割を占めていました。

全国7カ所に漂着したペットボトルを製造国で分別したところ、鹿児島県さつま市、兵庫県淡路市、茨城県神栖市など太平洋側では日本製のものが多く、また東シナ海及び日本海側の沖縄県石垣市、長崎県対馬市、山口県下関市、石川県羽咋市などは中国・韓国製のものが多くみられました。

現状のプラスチック容器のリサイクル率は14%(紙:58%、鉄鋼:70〜90%)です。

プラスチックのリサイクルを促進し、マイクロプラスチックごみになる前に海など自然界への流出を防ぐ対策が急がれます。







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