ECOだより





とりすぎに気をつけましょう

人間はエネルギーを三大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)から摂っています。
厚生労働省の調査では日本人の男性2割、女性3割が脂質を摂りすぎていると報告されています。脂質から得るエネルギーは「脂肪エネルギー比率」と呼ばれ比率が高くなると様々な健康被害を招くことになります。なかでもトランス脂肪酸が多く含まれている食品を日常的に食べている人は要注意!!です。

トランス脂肪酸を多く含んでいる食品例
オイル/乳製品
フレッシュクリーム、マーガリン、マヨネーズ、ピーナツバターなど

お菓子/スナック
アイスクリーム、菓子パン、クッキー、クラッカー、ケーキ、チョコレート菓子、ドーナツ、ポテトチップスなど

ファーストフード/ファミリーレストラン
カレー、から揚げ(鶏や魚)、ケーキ、コロッケ、天ぷら、トンカツ、ピザなど

インスタント/レトルト
インスタント麺、カップ麺、カレー・パスタ・シチューのルウ、スープ(缶入り)など

冷凍食品
カレー、から揚げ(鶏や魚)、ケーキ、コロッケ、天ぷら、トンカツ、ピザなど






ヨーロッパ、アメリカでは表示義務づけ!
アメリカでは多くの食品に適用できる分析法を指定し、この分析法で測定したトランス脂肪酸の総量をまとめて表示するよう定めています。加工食品には総脂肪、飽和脂肪酸、コレステロール、トランス脂肪酸の4種類の含有量の表示を義務づけています。またニューヨーク市では2008年7月までにすべての加工食品からトランス脂肪酸を排除することを法律化しました。

ヨーロッパ各国では、トランス脂肪酸が一定基準よりも多く含まれている食品を違法としています。デンマークでは油脂の加工でできる炭素の数が14から22までのトランス脂肪酸を規制の対象としています(天然は除く)。


日本では表示義務は無し!
2013年、日本では食品中のトランス脂肪酸の含有量や表示義務に関する基準値がありません。また、不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸、コレステロールなど他の脂質に関する表示義務も基準値もありません。

しかし、厚生労働省が国民の健康維持、増進、生活習慣病の予防を目的に定めている「日本人の食事摂取基準(2010年)」では脂質に関しては、総脂質量と不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸、コレステロールについて目標量や目安量を定めています。


脂肪エネルギー比率は25%以下で、そのうちトランス脂肪酸の目安は1%未満。
2003年、国際機関が生活習慣病の予防のために開催した専門家会合(WHO/FAO合同)は、食品から摂る総脂肪、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の目標値を公表しました。
その中でトランス脂肪酸の摂取量を、総エネルギー摂取量の1%未満とするよう勧告しています。

日本人の1日消費総エネルギーが平均1900kcalとして1900Kcal×25% = 475Kcal
脂肪は1g = 9Kcal
475Kcal÷9Kcal = 52.7gと試算すると
一人一日当り約2g未満が目標量に相当します。

日本でも食生活の欧米化が進み、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取量が多くなりその影響を避けられません。ファーストフード、食肉類、お菓子類、乳製品等の摂取が多くなりすぎないように気をつけて、農産物、魚介類などを適度に組み合わせ、野菜や果物、海藻類などを多く摂る、栄養バランスのよい食生活を心がけましょう。




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