ECOだより




海にも温暖化が始まっています

今年も暑かったですね〜! にともなって
海も温暖化していますょ

例えば私たちの入浴時の一般的な適正温度は39〜41℃とされておりまして、個人差がありますが42℃、43℃だと少し熱さを感じます。
44℃以上だと熱過ぎて入りにくい温度です。
このように海面水温の1〜2度のわずかな上昇でも海産物の生息生態系を変えてしまうことになります!
日本近海の海面水温は100年前と比較して1.28℃上昇しています。
世界の海域と比べて約2倍の上昇度合いとなっています。日本特有の黒潮の海流が水温上昇の要因でもあるようです。

ブリ:富山、石川、新潟3件の特産で「寒ブリ」はこの10年で漁獲量が半減以下。 サケ:低い水温を好むサケは海水温上昇で日本国内では減少。
サワラ:瀬戸内海に春を告げる魚とされる鰆は今、新潟県で漁獲量が増大しています。 タチウオ:西日本(愛知、和歌山、大分)が名産の太刀魚はこの10年で減少し、岩田、宮城、福島で合わせて25倍の漁獲量になっています。
エセエビ:伊勢エビは主に温かい海に生息し、国内の北限は茨城県沖とされてましたが、岩手県でも水揚げされるようになっています。

海水温が極端に高い状態が5日以上続くことを「海洋熱波」といいます。
秋になると北海道から日本海に回遊してくるブリは北陸3県の特産で「寒ブリ」として有名ですが、10年で漁獲量が半減し、逆に北海道では1990年代の約20倍になっています。


知床半島の高級な「羅臼昆布」も水温上昇で根っこが腐り養殖での水揚げが2〜8割減った事例が発生しています。沿岸に海藻が茂る「藻場」は様々な海の生物の「命のゆりかご」ですが、水温上昇による「磯焼け」で藻場の減少を招いています。

低水温を好むサンマは海洋温暖化が進むとエサ不足となり、成長せず痩せていき旬が秋から冬になると予想されています。

海水温上昇から逃げにくい貝類は水温が上がると美味しさが損なわれます。帆立(ホタテ)は24℃の水温で成長が止まり、26℃で死滅する確率が高まります。

沖縄地方のサンゴ礁も白化現象と死滅が繰り返されています。
出典:文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2020」より引用
日本近海の海域平均海面水温(年平均)の上昇率(℃/100年)色分けは海域区分

年に一度、9月の決算月に海産物が絶品なお店でお疲れさん会を楽しみにしておりますが、お店の大将に今年は海水温が高くて美味しい魚貝がないんだよなぁ〜っ言われてしまいました。