ECOだより





食品添加物のことをもっと知って欲しい
私たちが店頭で購入する加工食品には食品衛生法により使用した食品添加物の表示が義務付けられています。一方、店内で調理し販売する飲食物はその料理に使用した食品添加物を表示する義務がありません。
添加物表示なし


また、加工前の原材料に使用された食品添加物は「キャリーオーバー」として扱われ表示義務がなくなります。
キャリーオーバー


更に、使用目的が同一の場合は複数の添加物が目的別に14種類にまとめられ「一括表示」されます。
一括表示


「キャリーオーバー」や「一括表示」された場合はどんな食品添加物が入っているか判断できません。このように食品添加物の表示は消費者保護というよりも加工、販売業者を保護するためにあると言えます。



化学的に合成された指定添加物(現357品)の認定基準は動物実験で決定されます。

(1) 指定添加物を28日間反復投与、90日間反復投与、
一年間反復投与による一般毒性試験。
(2) 2世代〜3世代の催奇形性試験。
(3) 104週間の発ガン性試験。
(4) アレルギーの有無を見る抗原性試験。
以上のリスク試験に基づき、日本では実験動物が一生毎日摂取し続けても無害と確認された量(最大無毒性量)の100分の1未満を、人間が毎日食べ続けても安全とされる1日の摂取許容量とし使用基準が決定されています。

上記4つの試験はいずれも1種類の食品添加物の動物実験であって、何種類も複合的に使用された場合のリスク試験はおこなわれておりません。2006年、ビタミンCと安息香酸が反応して発ガン性があるとされるベンゼンが発生し問題となりました。

化学物質や石油成分は極少量の摂取であっても「環境ホルモン」として生体に悪影響を与えることが世界的に認知されております。多量に食品添加物を使用、消費し続ける日本の食環境は「医食同源」とは言い難く、「医食‘病’源」と言っても過言ではありません。このような薬漬けの食環境が次世代の「負の遺産」とならないように「食育」の大切さを家庭から育むことがこれからの課題となります。